クルマよ何処へ
幼い頃からのクルマ好きのせいか、天命を知る歳になっても、クルマに関するニュースは、つい気になってしまう。最近は自動運転が話題だが、物流に携わる者として、その行方は仕事に繋がるだけになおさらである。
ニッサンは今夏「プロパイロット」を出し、米国テスラは盛んに路上テストを繰り返している(事故のニュースも伝えられているが)。カリフォルニア州は、自動運転車ならば、ドライバーは運転免許なしでも良い、とも。
Fun to Drive――。運転する愉しみには拘りたいが、これも時流か。長距離運転の疲労度は、確かに違うらしい。また障害や加齢等で、運転が不自由な方には朗報だろう。
一方、一時は廃れていたスポーツカーが復権しつつあり、MT(マニュアルトランスミッション)の割合も、僅かながら増えていると聞く。操作するダイレクト感は、至福の瞬間であり、何物にも代え難いものだからか。
自動運転と手動変速……相反する要素。多様性とはいえ、人はなんと欲張りで、ワガママなのだろう。
誕生以来、高性能、高品質、多機能、そして大衆性を志向してきたクルマ。そして過去には様々なブームがあった。ハイソカー、四駆、ステーションワゴン、ミニバン、そしてハイブリッド……。果たして自動運転はブームに終わるのか、それともパラダイムシフトを起こすのか?
――クルマよ、この先何処に行きたもうや?――
(瑞鷹)